一年中ほぼ毎日「〇〇の日」があるようですが、11月30日が人生会議の日であることをご存知の方はどれくらいおられるでしょうか?
お恥ずかしながら、毎日在宅看取りをサポートさせていただいている自分も、つい最近知ったばかりです💦
過去ブログ「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)-人生会議とは―」
日々の訪問診療では、患者さんの人生会議(ACP)の場に同席する機会は中々無いのが現状ですが、少し前に、介入患者さんの人生会議に同席する機会をいただきました。
希少がんの末期状態の方で、麻痺性イレウスのため、経口摂取を禁止された状況で自宅退院となりました。
食事が摂れないため、毎日点滴の日々。
全身浮腫でベッド上から起き上がることもできず、ただただ天井を見つめてこの後どうなるんだろう、という不安を抱きながら過ごされていました。
そんな中、担当ケアマネさんと担当看護師さんが、本人の思いを叶えるために家族を交えて今後の過ごし方についてのお話し合いの機会を設けてくださいました。
この後どのように病状が進んでいくのか、本当に死ぬまで何も口にできないのか、少しはこのベッドから離れて過ごしてみたい、離れて暮らす娘さんに会いたい、病気持ちの夫のことが心配。。。
ほんの僅かな時間でしたが、ご本人の思いをみんなで共有し、どのように過ごさせてあげられるかをみんなで考えた有意義な時間。
最後に記念写真をパチリ📸
ACPは結論を明確にすることが目的では無く、話し合う機会をもつこと、話し合う時間を共有することが重要とされています。
年末年始、ご家族が集う機会が多いこの時期に、少しだけご家族と話してみませんか?
追伸:
その方がお亡くなりになられた後、関わった関係機関の職員同士がZoomで振り返りのカンファレンスも行なわれました。
日々の診療で精一杯でしたが、こうして自分達がやったことを振り返ると、良かった点、反省点などが見えてきて、次の診療に活かせていけると思うのです。
といった感じで、クリニック内だけでなく、外部の各機関、施設の方々と常に一緒に仕事ができるのはとてもありがたいと感じています🌼